江戸の人は、どうやってお店を選んでいたのか。寄り道・歴史こぼれ話
中小飲食店の「採用 定着 育成」の専門家。日本フードリーダース協会代表理事の小山心兵です。
歴史の本筋は、前回まで。
今日は、ちょっと寄り道です。
江戸の人たちは、どうやってお店を選んでいたのでしょうか。
いまは、スマホで調べれば、お店の評判がすぐに分かります。
では、スマホのない江戸時代は?
実は、江戸の人たちも、お店選びの「ものさし」を持っていました。
そのひとつが、「番付」です。
相撲の番付をまねて、いろいろなものをランキングにした、一枚刷りの印刷物。
「見立番付」と呼ばれています。
おもしろいのは、作った人の名前が、架空だったり、分からなかったりするものが多いことです。
手軽に作れて、順位への苦情も避けられたから、ではないかと考えられています。
ランキングが気になるのも、順位に文句が出るのも、いまと同じですね。
料理屋をならべた番付もありました。
鰻屋だけをならべた番付には、江戸の鰻屋が、なんと205軒も載っています。
しかも、江戸時代の番付に名前が載った店のなかには、いまも営業を続けているお店がある、と紹介されています。
もうひとつが、ガイドブックです。
江戸の後期には、料理屋を紹介する案内書や名鑑が、いくつも出版されました。
国立国会図書館の展示資料は、これを「料理屋の数が多かったこと」と、「広告が商売で大事な位置を占めていたこと」の表れだ、と説明しています。
お店がたくさんあれば、お客様は迷います。
迷うから、「選ぶ目印」がほしくなる。
その目印を、お客様も、お店も、求めていた。
江戸も、いまも、同じです。
ここで、いまのお店にも通じることがあります。
お客様は、いつの時代も、失敗したくない。
だから、選ぶ目印を探します。
その目印は、ランキングや星の数だけではありません。
「あの店なら、安心できる」。
そう思ってもらえる理由があるかどうか。
お店選びの決め手は、いまも、そこにある。私は、そう見ています。
では、小さなお店は、どうやって「選ばれる理由」をつくるのか。
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さて、江戸には、名だたる高級料亭もありました。
その店は、どうやって、人を集めていたのでしょう。
次回も、寄り道です。
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